今回は、キャンドル関連の本をご紹介。
『ロウソクの科学』岩波文庫(ファラデー著・竹内敬人訳)

イギリスの王立科学研究所所長を勤めた科学者マイケル・ファラデーが、
1860年に行った青少年のためのクリスマス講演(全6講)の議事録。
ロウソクの構造や、燃焼の仕組みからはじまり、
ロウソクの燃焼をきっかけとした科学現象や生成される物質の説明におよぶ内容となっています。
割合としては、ロウソクの構造や燃焼の仕組み:10%、ロウソクの燃焼をきっかけとした科学現象の説明:90%で
当時の照明器具として身近だったロウソクをきっかけに、青少年に科学を身近に感じてもらうことを目的とした講演だったのだろーなと。
ただ、第1講に書かれているロウソクの燃焼の仕組みは、フムフムととても勉強になる内容ですし、
ロウソクの作り方パートに書かれているロウソクの材料は、今私たちがキャンドル制作に使用している材料とほぼ変わりがなく驚きます!(クラフトコースを受講されている生徒さんなら、これ使ったことある!という材料の名前がいくつかでてきます)
この本を読んで個人的な驚きポイントは、3つ。
・今から約160年前に、すでにロウソクの燃焼の仕組みが科学的に説明されていたということ
(日本で言えば、江戸時代末期。京都では新撰組が活躍し始める頃。去年のNHK大河ドラマ『八重の桜』の時代とほぼ同じ頃です)
・当時の制作方法と、現代の制作方法が基本的に変わらないということ
・当時のロウソクの材料と、現代使用している材料も基本的には変わらないということ
さすがに160年も時代は経過しているので、
もちろん材料も作り方も新しく開発されたり、進歩している点も多くありますが!